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Trend & topics トレンド&トピックス18『和室』にも「型」がある

和室の型と固有名称を知っておこう

和室は書院造りを簡略化した様式です。書院造りとは、室町時代に発生した僧侶や貴族、上級武士などの住宅形式で「銀閣寺」に代表されます。
その和室の最も大きな魅力は、その用途の多様さにあります。
居間や寝室といった日常空間としての利用にはじまり、客間として、あるいは仏間としてなど、一室で多目的に活用することができます。
また、和室の落ち着いた雰囲気は、不思議と落ち着くものです。
とくに住空間を大きくとれない都市の住宅の和室は、伝統を生かした多目的空間としてさまざまに見直されています。
本欄では、和室の代表的な「型」と各部の名称について紹介します。

和室の型

和室にも「型」が存在します。書体に楷書・行書・草書があるように、和室にも「真」「行」「草」の三つの型があります。
本来の形(真)から、それを少し崩した形(行)、そしてさらに崩した形(草)の三段階です。
和室の型は、茶の湯の世界や伝統芸能でも古くから用いられてきた、日本独特の考え方なのです。

和室の各番号の名称はわかりますか?番号にマウスを移動すると答えが表示されます。

「真」

和室の原型とも言える、最も格式の高い型です。 書院造りを基本として、床の間や床脇、書院、長押などが備えられています。
銘木の角柱を使い、床の間、書院、襖などで構成され、頭の高さには長押があるのも特徴で、主に伝統的な形式を重んじる客室として使われます。

  • 各部の名称
  • 床柱/とこばしら 床の間と床脇棚の境にある床の間を構成する中心的な化粧柱のこと。
  • 廻縁/まわりぶち 天井と壁が接する部分に納まりのために取り付けた見切り部材のこと。
  • 長押/なげし 鴨居の上部に取り付けられる化粧材「内法長押」のこと。
  • 天袋/てんぶくろ 床脇の違い棚の上部や押し入れの上部に付けられた袋戸棚のこと。
  • 違い棚/ちがいだな 床脇に二枚の棚板を段違いに組み合わせて設ける飾り棚のこと。
  • 地袋/じぶくろ 床脇の床面に接して設ける背の低い袋戸棚のこと。袋戸棚とは引き違いの襖(ふすま)を付けた戸棚のこと。 
  • 前地板/まえじいた 床面と同じ高さに敷かれている板のこと。
  • 床板・床畳/とこいた・とこだたみ 床の間の床に張る地板や畳のこと。座敷の地板(畳)の仕上げ面と同じ高さにする形式と一段高くする形式がある。
  • 床框/とこがまち 床の間を座敷より一段高くする場合に用いる仕上げ材のこと。 
  • 書院/しょいん床の間と縁側との間に設ける窓形式の座敷飾りのこと。昔は造り付けの机の意味もあり、ここで読書をした。 
  • 縁甲板/えんこういた 縁側等の床の仕上げに張る仕上げ材のこと。
  • 障子/しょうじ 戸の一種で、木枠の中に格子状に細長い木をはめ込み、片側に和紙を張ったものを言う。
    目の荒いものを荒組、下部に板を張ったものを腰付という。
  • 鴨居/かもい 障子や襖などの引き戸を立て込むための溝が掘られている横木のこと。敷居と対をなす。
  • 竿縁(天井)/さおぶち(てんじょう) 天井を下から支えるために用いる細い部材(でつくられた天井)のこと。
  • 落とし掛け/おとしがけ 床の間の上部の小壁を受ける床と平行に入れる横木のこと。
  • 床脇/とこわき 床の間の脇に設けられ、天袋、違い棚、地袋で構成される。
  • 小壁/こかべ 幅の狭い壁のこと。鴨居(かもい)の上にある狭い壁や吹き抜きの左右の細壁などをいう。
  • 敷居/しきい 部屋をわける境の部分に敷いた横木のこと。障子や襖などの引き戸を受け、鴨居と対をなすもの。

「行」

行の和室は、真の和室を少し単純にした型で、床の間の柱には丸太が使われたり、長押や書院が省略されたりします。

「草」

草の和室は、他の和室に比べて、径の細い銘木を使い、繊細でやさしい雰囲気に仕上げます。茶室がルーツと言われ、「数奇屋」「新和風」とも呼ばれます。格式張っていないため、洋室との相性がよく、現代的な造りに人気があります。

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