人と住まいのトークセッション住まい手の熱い思いが住まいの価値を育てる

河崎由美子さん、髙田光雄さん、髙城亮一さ写真
河崎由美子さん(左)髙田光雄さん(中)髙城亮一さん(右)

住まいを考えるときに重要になるのが、「住まい手」や「暮らし方」からの発想。京都大学大学院教授の髙田光雄先生を「積水ハウス住ムフムラボ」にお迎えして、人と住まいの関わり方をベースにこれからのリフォームについて考えてみました。お話をうかがうのは積水ハウスリフォームの髙城亮一さん。司会役は積水ハウス総合住宅研究所の河崎由美子さんが担当しました。

髙田光雄さん   mitsuo takada

京都大学大学院工学研究科教授、都市住宅学会会長。著書に「木の住まい」「少子高齢時代の都市住宅学」など。作品に「実験集合住宅NEXT21」「平成の京町家 東山八坂通」など。受賞歴に日本建築学会賞、都市住宅学会賞、日本建築士会連合会賞など。

髙城亮一さん   ryouichi taki

積水ハウスリフォーム株式会社常務取締役技術部長。福井大学建設工学科卒。積水ハウス入社後設計実務を経て積水ハウス総合住宅研究所に配属。住まい手参加の住まいづくり研究に取り組む。建築雑誌「住宅再生のための診断・評価」寄稿。

河崎由美子さん  yumiko kawasaki

積水ハウス株式会社 総合住宅研究所ライフスタイル研究開発グループ課長。一級建築士。愛玩動物飼養管理士。採光や照明、色彩などの心理的生理的研究、子どものための住まい環境、ペット、収納、食空間など日々の生活に密着した幅広い分野の研究開発を担当。

髙田光雄さん   mitsuo takada

京都大学大学院工学研究科教授、都市住宅学会会長。著書に「木の住まい」「少子高齢時代の都市住宅学」など。作品に「実験集合住宅NEXT21」「平成の京町家 東山八坂通」など。受賞歴に日本建築学会賞、都市住宅学会賞、日本建築士会連合会賞など。

髙城亮一さん   ryouichi taki

積水ハウスリフォーム株式会社常務取締役技術部長。福井大学建設工学科卒。積水ハウス入社後設計実務を経て積水ハウス総合住宅研究所に配属。住まい手参加の住まいづくり研究に取り組む。建築雑誌「住宅再生のための診断・評価」寄稿。

河崎由美子さん  yumiko kawasaki

積水ハウス株式会社 総合住宅研究所ライフスタイル研究開発グループ課長。一級建築士。愛玩動物飼養管理士。採光や照明、色彩などの心理的生理的研究、子どものための住まい環境、ペット、収納、食空間など日々の生活に密着した幅広い分野の研究開発を担当。

住まいの価値を高める4つのキーワード

住まいの価値を高める4つのキーワード

都大学で、持続可能な社会に適合した居住空間づくりの研究を行っている髙田光雄先生。限りある資源を大切に使って、快適に長く住み続けるためのキーワードとして、「住みごこち」「住みごたえ」「住みこなし」「住みつぎ」の4つを挙げています。「住みごこち」とは、住宅性能の良さ。快適性や利便性など、住宅から住み手に与える価値です。断熱性を高めて、夏涼しく冬あたたかい温熱環境に優れた住宅にすることも「住みごこち」のひとつの要素といえます。
「住みごたえ」とは、住まいづくりや手入れに住まい手が深く関わっていくことによって、自分の家への愛着が高まっていくこと。アウトドアデッキを手作りしたり、趣味を生かした空間を作ったりすることで、「住みごたえ」は強まっていきます。「住みこなし」とは、「住みごこち」や「住みごたえ」の価値を継続的に創り出していくこと。これには、生活を住宅に合わせていく方法と逆に住宅を生活に合わせる方法の2タイプがあります。例えば、シニア層の方が住宅をユニバーサルデザインにリフォームするのも「住みこなし」といえます。
「住みつぎ」とは、住まいの価値を次世代へと譲っていくこと。親から子、子から孫という従来の「住みつぎ」のほか、最近増えているのが、第三者への「住みつぎ」。中古住宅を購入し、自分好みの空間にリノベーションしてから暮らすのも、若い人たちの間で人気です。

年中Tシャツ一枚の生活は健康的じゃない

「住みごこち」は時間軸で考える

  • 髙田光雄さん photo
  • 河崎 リフォームでの「住みごこち」は、どのように考えたらいいでしょう。
  • 髙田 「住みごこち」を良くするリフォームというのは、時間軸で考えていかなければなりません。10年前にはほしいと思っていたものが、時代の変化によってほしくなくなることもありますし、その反対もあります。子どもが生まれたり、成長したり、家族の構成などが変化する時期に住ニーズは大きく変化します。高齢期にも住ニーズの変化が起こります。
  • 髙城 昔は、60歳くらいで人生の最期を迎えていましたが、今は日本の女性は世界一、男性も3位になるまで寿命が延びてきて、健康への要求が増してきました。断熱性能と血圧との関係で見ると、住まいを温熱化して断熱性能を上げると、血圧の改善に効果的だというデータもあります。

季節を感じる家にする

  • 住ムフムラボ photo
  • 髙田 「住みごこち」のいい住宅というのは、住まい手のニーズの変化に対応できることが、とても重要なのですね。とはいえ、断熱効果を上げすぎることで、高齢者の外出の機会を奪ってしまわないようにする工夫が必要です。
  • 河崎 家が快適すぎると、外出したくなくなるということですね。
  • 髙田 冬はちょっと寒い、夏はちょっと暑いというのが大事な気がする。一年中、Tシャツ一枚で暮らせる生活というのは、決して健康的な住まいとはいえないと思うんですよ。冬はリビングだけに閉じこもりがちだったのが、断熱の工夫によって行動範囲が広がっていくというリフォームがいいリフォームだと思います。
  • 髙城 足元が冷たいと行動範囲も限られてしまいますから、断熱は重要です。そして、夏は窓を開放して、風の通り道を作るなど、季節を感じないといけませんね。
  • 髙田 季節が感じられない家はだめだと思いますね。それにネガティブなものをどれだけポジティブに感じられるようにするかが、リフォームの価値だと思います。

住みごたえは住まい手が作り出す

愛着も継承する

  • 住ムフムラボ photo
  • 河崎 「住みごたえ」とは、住まい手がいかに自分の住まいに愛着が持てるかということですね。
  • 髙田 そうです。
  • 河崎 私は、ライフスタイルをベースに研究をしているんですけど、空間の対応力というか、子どもが大きくなるにしたがって空間を変化させる、いわゆる可変性が愛着だと思っています。新築時に先々のことまで考えると、最初の装備が重くなってしまう。その辺の加減にいつも悩んでいます。
  • 髙田 私も可動収納、可動間仕切りの研究を何十年もやっていますが、移動を住まい手が行うのか、プロが行うのかを明確にしておかないと、結局役に立ちません。住まい手が住戸の設計に参加できる集合住宅の計画がありまして、熟年の方が来て、「今の家は嫌いじゃない。それなりに愛着がある部屋があるので、その環境をそのまま持ってきたい」といわれました。それで、現在住んでいるお気に入りの部屋を採寸して、家具なども同じものを持ってきて、大変喜んでいただけました。そのとき、環境の継承ができない住宅はだめだと住まい手から教えられましたね。「住みごたえ」の良い一例ですね。実は、住まい手も作り手なんです。

DIYは思い出も残す

  • photo
  • 髙城 愛着という意味では、DIYも重要だと思います。私ごとですが、次男が中学校に入るときに、ワンフロアの子ども部屋に間仕切り棚をみんなで作ったんです。
  • 髙田 それも「住みごたえ」ですね。
  • 髙城 息子も自分の城を作ったということで、記憶に残ったでしょうね。最近は、30代、40代で中古住宅を購入して、DIYでリノベーョンする人も増えていますね。
  • 髙田 確かに増えています。70年代にDIYや住まい手参加などの活動支援をしていましたが、当時はプロ顔負けの人に注目が集まりました。今は、自分ひとりではできないけれど、DIYリノベーションの家に住みたいという人々に注目しています。私は「弱いDIYニーズ」と呼んでいますが、それらの人を支援する仕組みを考えれば、新しい需要が生まれると思います。

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